お味噌ランド

頑張って意識の高そうなことを書いたり、お腹を壊したりしたときの話を書きます

ブログを始めよう

今となっては、一昔前までに比べて「ブログを開設する」ということに関してすごくハードルが上がったと思う。

 

私が高校生だったころはSNSのサービスも限定されていて、割りと多くの人が何かに他愛のない話なんかを書き連ね、コメント欄でコミュニケーションをとるという日常があった。イケイケな子たちは「前略プロフ」を使い、教室の机に突っ伏して寝ているような子(私もそうだった)はブログで、と言った具合だ。PCの前に座って頭を絞り、少しでも楽しんでもらえるような記事を書こうとする。見るのは友人ばかりだから何を書いてもコメントくらいは貰えるのだが、つまらなければそれははっきりとコメント欄の雰囲気に乗って伝わってくる。通学中の電車の中で反応を確認し、また他の友人のブログを読んではコメントをしていく。メールやチャット、今の時代で言えばLINEのような、双方向のやりとりとは少し違う面白さがあった。

 

現在ではSNSといえばTwitterFacebookInstagramなんかが中心になるのだろう。Facebookは匿名性が低いからあまり突っ込んだことは書きにくい。TwitterInstagramはどちらかと言えばスマホ片手に出先でサッと気軽に使うものだと思う。腰を据えてじっくり考えるものでもない。割りとブログの形態に近かったmixiは今や虫の息であることも考えると、たった10年やそこらでネットによるコミュニケーションの速度は物凄く速く、簡素になったのかもしれない。

 

量のある文章というのは、書き手にも読み手にも負担を強いるものだろう。つまらない140文字のつぶやきなら右から左へ流せても、画面いっぱいに広がる文はそうはいかない。ただ、興味深いブログを発見したときは嬉しくなるし、バックナンバーまで読み漁りたくなる。Twitterなんかでも面識なく気に入った人をフォローすることはあるけれど、過去のツイートまで読み込むことはそう多くない。赤の他人の日常を底から引っ張り出してかき集めたくなる魅力はブログにしか無いと思う。

 

だから今度は私が日常を引っ張り出される側になれたらと思った。ブログを始めることについて知り合いには伝えていないから、誰一人読むことのない悲しい日記になるかもしれない。それでも細々と続けていったときに、物好きな誰かの目に止まって過去をひっくり返して漁られて、ちょっとした暇つぶしになったくれればと思う。